前回は、「高配当株とは何か?」についてお話ししました。
今回は、もらった配当金をどうするか?についてお話ししようと思います。
配当金をどうするかは、もちろん株主の自由。
配当金が入ったら「使う」のもありです。
むしろ、配当金というインカムを作っている人の中には、「今使うためのお金を増やしたい」という目的の方も多いと思います。
ただ、私は将来のインカムを増やしたいと考えているので、受け取った配当金は「再投資」することにしています。
株式投資を始めた頃は、株主優待を主に考えていたので、入ってきたほんの少しの配当金は、証券口座に「貯金」している状態でした。
今は1株から株を買えるようになったので、少額の配当金でも再投資しやすくなりました。
では、実際に配当金を再投資すると、どのくらい資産形成に違いが出るのでしょうか?
- 配当金を再投資すると、どうして資産が増えるの?
- 配当金を使う場合と再投資する場合では、何が違う?
- 少額の配当金でも再投資する意味はある?
- 初心者はどのように再投資すればいい?
この記事では、配当金の再投資と複利の仕組み、メリット・デメリット、初心者が取り組むときのポイントを解説します。
※この記事は私個人の投資経験や考え方をもとにまとめています。投資には元本割れのリスクがあり、将来の運用成果を保証するものではありません。
配当金について知りたい方はこちらからどうぞ。
配当金を再投資するとどうなる?
配当金を再投資するとは、株式投資で受け取った配当金を使わずに、再び株式やETFなどの購入に回すことです。
例えば、保有している株から年間5,000円の配当金を受け取ったとします。
その5,000円を買い物や生活費に使うのではなく、新たな株を購入するために使います。
すると、保有する株数が増え、次回以降に受け取れる配当金も増える可能性があります。
このように、投資で得た利益を再び投資に回すことで、資産を育てていく考え方を「複利」といいます。
配当金を使う場合と再投資する場合の違い
例えば、100万円を投資して、年間5%の配当金を受け取れると仮定します。
年間の配当金は5万円(税引前)です。
この配当金を毎年使う場合と、再投資する場合では、次のような違いが生まれます。
| 配当金を使う | 配当金を再投資する | |
|---|---|---|
| 1年目の配当金 | 5万円 | 5万円 |
| 配当金の使い道 | 生活費や趣味など | 新たな株式の購入 |
| 保有株数 | 基本的に変わらない | 増える可能性がある |
| 翌年以降 | 配当金は同じと仮定 | 配当金が増える可能性がある |
※配当利回り5%が維持され、税金や株価変動などを考慮しない単純な例です。実際の配当金や資産額は、企業の業績や株価によって変動します。
配当金を使う場合は、受け取ったお金を今の生活に活用できます。
一方、再投資する場合は、すぐに使えるお金は増えませんが、保有資産を増やしていくことを目指せます。
どちらがよいかは、今の生活を豊かにしたいのか、将来の資産形成を優先したいのかによっても変わります。
複利の力とは?具体例で解説
複利とは、投資で得た利益を元本に加えて運用することで、その利益からも新たな利益が生まれる仕組みです。
例えば、100万円を年5%で運用できたと仮定します。
1年目に5万円の利益が出ると、元本と利益を合わせて105万円になります。
2年目は、その105万円に対して5%の利益が生まれるため、利益は5万2,500円になります。
このように、利益が次の利益を生むことで、時間とともに資産が増えていく可能性があります。
100万円を20年間運用した場合
配当金を再投資し、年5%の利回りが一定で続いたと仮定すると、100万円は次のように変化します。
| 運用期間 | 複利で運用した場合の資産額 |
|---|---|
| 投資開始時 | 100万円 |
| 5年後 | 約127万6,000円 |
| 10年後 | 約162万9,000円 |
| 20年後 | 約265万3,000円 |
※年5%で一定の複利運用ができたと仮定したシミュレーションです。税金、手数料、株価変動、配当金の変動は考慮していません。実際の株式投資では、このような一定の利回りが続くとは限りません。
この例では、20年間で約165万円の運用益が生まれる計算になります。
大切なのは、最初から大きな金額を投資することだけではありません。
利益を再投資しながら、長い時間をかけて資産を育てていくことも、複利を活用する方法の一つです。
配当金を再投資する3つのメリット
1. 将来の配当金を増やせる可能性がある
配当金を再投資して株数を増やせば、その株からも配当金を受け取れる可能性があります。
例えば、年間配当金が1株50円の株を100株保有している場合、年間の配当金は5,000円です。
受け取った5,000円で、株価1,000円の株を5株購入できたとします。
翌年も1株あたり50円の配当金が維持されれば、105株分の配当金は5,250円になります。
| 項目 | 再投資前 | 再投資後 |
|---|---|---|
| 保有株数 | 100株 | 105株 |
| 1株あたり年間配当金 | 50円 | 50円 |
| 年間配当金(税引前) | 5,000円 | 5,250円 |
※税金や手数料を考慮しない単純な例です。実際には株価や配当金が変動するため、同じ結果になるとは限りません。
このように、配当金を再投資することで保有株数が増え、将来の配当金が増える可能性があります。
2. 少額からでも資産形成を続けやすい
配当金が少額だと、「これだけ再投資しても意味があるのかな?」と思うかもしれません。
私も以前は、1社から受け取る配当金が1,000円未満ということが多く、資産が増えている実感はあまりありませんでした。
しかし、1株から購入できる単元未満株サービスを活用すれば、少額の配当金でも再投資に回しやすくなります。
例えば、数百円の配当金に毎月の余剰資金を加えて、少しずつ株を購入する方法もあります。
一度に大きな金額を投資しなくても、無理のない範囲で継続することが大切だと考えています。
3. 将来の収入源を育てることにつながる
配当金を再投資して保有株数を増やすことは、将来の配当収入を育てることにつながる可能性があります。
資産形成の途中では配当金を再投資し、将来必要になったときには、受け取った配当金を生活費などに活用する方法も考えられます。
私自身も、今は配当金を再投資しながら、少しずつ将来の収入を育てていきたいと思っています。
ただし、配当金は企業の業績や経営判断によって減額・無配になることがあります。将来の生活費を配当金だけでまかなえると決めつけず、ほかの資産形成方法も組み合わせて考えることが大切です。
配当金を再投資するデメリット・注意点
複利には魅力がありますが、再投資すれば必ず資産が増えるわけではありません。
1. 株価が下落するリスクがある
配当金を再投資して株数を増やしても、株価が下落すれば資産評価額が減少する可能性があります。
例えば、1,000円で購入した株が800円に下落した場合、1株あたり200円の含み損になります。
配当金を受け取っていても、株価の下落による損失が配当金を上回る場合があります。
配当金だけではなく、株価の変動も含めたトータルリターンで考えることが大切です。
2. 減配や無配になる可能性がある
配当金は預貯金の利息とは異なり、企業の業績や経営方針によって変わります。
業績が悪化した場合には、配当金が減額されたり、支払われなくなったりすることもあります。
高配当株を選ぶときは、配当利回りだけで判断せず、売上高や営業利益、配当性向、配当金の推移なども確認しましょう。
【内部リンク:高配当株とは?初心者向けにメリット・デメリットと選び方を解説】
3. 配当金には税金がかかる
課税口座で国内上場株式の配当金を受け取る場合、通常は20.315%の税金がかかります。
そのため、受け取った配当金をすべて再投資に回せるとは限りません。
一方、NISA口座で保有する対象株式の配当金は、所定の条件を満たせば非課税になります。
国内上場株式の配当金をNISAで非課税にするには、受取方法を「株式数比例配分方式」に設定する必要があります。
ただし、NISA口座でも株価の下落リスクはあり、損失の損益通算もできません。
税金やNISAの仕組みを理解したうえで、自分に合った口座を選ぶことが大切です。
🌿【2026年最新】NISAとは?初心者向けにわかりやすく仕組みを解説
初心者が配当金を再投資する方法
配当金を再投資する方法は、主に個別株やETFを自分で購入する方法と、投資信託の分配金を再投資する方法があります。
1. 個別株の配当金で新たな株を購入する
個別株の場合、受け取った配当金を使って、同じ企業の株や別の企業の株を購入する方法があります。
例えば、保有している企業の配当金を使って、まだ保有していない業種の株を購入すれば、投資先を分散することにもつながります。
私は配当金を再投資するとき、単に利回りが高い株を買うのではなく、企業の業績や保有銘柄のバランスも確認したいと考えています。
2. 1株から購入できるサービスを活用する
マネックス証券の「ワン株」や楽天証券の「かぶミニ」では、単元未満株を購入できます。
通常の日本株は100株単位での取引が基本ですが、こうしたサービスを利用すると1株から購入できるため、少額の配当金でも再投資しやすくなります。
それぞれ注文方法や手数料、取引条件が異なるので、利用前に確認しましょう。
私はマネックス証券のワン株を利用しています。
🌿ワン株とかぶミニを比較!配当金投資を始めるならどっちがおすすめ?
3. 投資信託の分配金再投資コースを利用する
投資信託には、分配金を受け取るコースと、分配金を再投資するコースが用意されている商品があります。
再投資コースを選ぶと、分配金を自動的に再投資する仕組みを利用できる場合があります。
ただし、すべての投資信託が分配金を出すわけではありません。
例えば、私がNISAの積立投資枠で保有しているオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)は、分配金を支払わずにファンド内で運用する方針の商品です。
そのため、投資信託の分配金を受け取って再投資するというより、ファンド内で運用を続けることで資産形成を目指しています。
配当金を自分で受け取りながら投資したいのか、投資信託の中で運用を続けたいのかによっても、選ぶ商品は変わってきます。
まとめ|配当金を再投資して将来の収入を育てよう
配当金を再投資すると、保有株数が増え、将来受け取れる配当金が増える可能性があります。
投資で得た利益を再び投資に回すことで、複利の力を活用しながら資産形成を目指せます。
今回のポイントをまとめます。
- 配当金を再投資すると、保有株数が増える可能性がある
- 保有株数が増えると、将来の配当金も増える可能性がある
- 少額の配当金でも、1株投資などを活用して再投資できる
- 株価下落や減配、税金などのリスクも理解しておく
- 無理のない範囲で、長期的な資産形成を目指す
私自身、これからも株主優待を楽しみながら、配当金を再投資していきたいと思っています。
すぐに大きな収入になるわけではありませんが、少しずつ積み重ねていくことで、将来の暮らしにゆとりを生み出せたらうれしいです。
焦らず、自分に合ったペースで資産形成を続けていきましょう😄
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